せんだいメディアテーク  伊東豊雄  hp   撮影H19

2000年8月に竣工したこの建物は コンペティション形式によって設計者を決定した。
受付られた総数235点 優秀賞にノミネートされた建築家は そうそうたる顔ぶれだが
そのなかで 伊東豊雄建築設計事務所 が最優秀案に輝いた。

述床面積 6550坪 工事費 130億   坪単価 200万

 


 

街路樹がある大通りから建物を見る

やってきました。噂のせんだいメディアテーク 富山からじゃ遠いかな〜〜って思っていたのですが 車で6時間 意外と近いな〜〜

お〜〜見る見る。

この構図 よく建築写真に掲載されています。 柱的な要素を持つ鋼管トラスが 不規則に配置されているのが 面白いです。

 

 

 

 

街路樹がある大通りから建物を見る

柱の面白さに目を奪われがちですが、この建物のデザイン的なポイントの一つに スラブ部分の薄さがあります。

この部分が薄ければ薄いほどカッコイイ訳ですが、この建物は 鉄骨の梁を 鋼板の板で上下挟み込む事で 恐ろしく 薄く仕上がっています。

現場溶接恐ろしく大変です。

 

 

 

 

1階プラザ エントランス側

中に入ると柱が印象的です。

柱以外 普通と言えば普通なのですが、この柱が 上部の加重を支えているように感じきれない為に 天井より上が浮いているような感じにさえない、不思議な開放感があります。

 

 

 

 

1階プラザ カフェ側

この いくつか見える 白い鋼管の籠みたいなもので この建物の加重を受けているように見えすまか??

柱というものが無いようなイメージにさえなります。

まさかこんなもので支えれない→開放されたイメージ

 

 

 

 

柱の中(階段)から 1階プラザを見る

 
柱を形成する 鋼管が細い為に 空間の繋がりが密接です。

この鋼管が太いと 空間としての連続性がかなり損なわれる事になります。

トラス組みにして曲げを発生させない事による効果です。  

 

 

 

 

2階 インフォメーション

 
連続して配置された蛍光灯がスタイリッシュです。

 

 

 

 

3階 4階 仙台市民図書館

 
間接照明が柔らかい光で空間を満たしています。

 

 

 

 

5階ギャラリー

 
公共施設ですが、無垢材の床を使って カジュアルな印象に仕上げてます。

DLがちっちゃくて天井面もスッキリしてます。

 

 

 

7階 スタジオ

 
ランダムに配置された蛍光灯が面白いと言えば面白いのですが、個人的には少しごちゃごちゃしている気がします。

円形の蛍光灯の方がよかったんじゃないかな〜〜

 

 

 

柱廻り ボイド

 
床−天井間の厚みが薄いので下の層と凄く繋がった印象になります。

網入ガラスになっているのが 気になります。 ま〜コスト的には仕方ないんでしょうね〜〜

 

 

 

 

正面ファサード 夜景

 
夜の方が各階の照明表情の違いが出て面白い感じです。

層の厚みが違うのも面白いです。

この建物を見ると コルビュジェのドミノハウスを連想させます。
柱 床 階段 で作る自由な空間・・建物の基本ですが、この建物はその柱に 用途を持たせる事・柱を柱と見せない事で
 なにか違ったものに感じさせます。

 

この建物の最大のポイントは 構造が美しい事です(構造設計者 佐々木睦朗)

チューブ(鉄骨独立シャフト)は4本の大きな径のもので水平力を負担して 残りは鉛直加重のみ負担します。
径を大きくする事で柱だけどトラスシェルで合理的に処理でします。
さらに、地下部分をラーメン組みのチューブとする事で そこで建物に柔軟性を与えています。

床は鉄骨梁に両面プレート溶接+上部にシアーコネクタを出してコンクリートスラブ7cmに定着する事で
厚みなんと合計47cm・・・脅威的です。(スパン15m)

現場溶接も難度高く 箇所数半端じゃありません

建築っていろんな技術者の努力の結晶です。