ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸) / フランク・ロイド・ライト

重要文化財にも指定されているこの建築は、世界の三大巨匠の一人ライトによって設計された。
酒造会社のオーナーであった山邑太左衛門の別荘として建設されたこの建築は戦後、
淀川製鉄所に社長公邸として買い取られたが、その後独身寮として使われたり、ついには
同敷地にマンション建設計画等も持ち上がったがなんとか乗り切ってその美しい姿を今も残している。

 


 

駐車場(無料!!うれしいです)から建物を見る

神戸から富山に帰る途中でよっていったのですが、まずこの建物がある坂の名前に驚いた!「ライト坂」である。建築が町ぐるみで応援されているのはちょっと嬉しい!で、そのライト坂沿いにある専用駐車場に車を止めて見上げると、ありました!!まさしくライトちゃんの建物が!おお、早くみたいぜ!!という感じでした。

 

 

 

 

エントランス

そんで、駐車場からライト坂を通りいざ敷地内に入っていくと見えてきました。木々に隠れている為かやや迫力に欠けるが、地形と同化した(まるで地形を削り出した)ようなその建築は以外にもスッキリして見えた!!つまり、敷地の持つ可能性を上手く利用した建築と言える。

 

 

 

 

応接室

いたる所に大谷石が使われていた!重文の改修工事は設計当初と同じ材料を使わなければならないらしいが、床や複雑な装飾が施された部分はすぐにボロボロになってしまう。大谷石は雰囲気はいいがとても脆くすぐ風化してしまう弱点がある。
しかし、家具や部分装飾はさすがに凄い!現場はライトの弟子である遠藤新によって監理されたみたいだが、ライト尽くしといったこの建築をどこまでライトが設計しているのだろうか・・・

 

 

 

 

応接室から和室に続く廊下

和室前の廊下である。左側に窓がずらりと並び、とても明るい!連窓でない為に風景が視界に飛び込みにくいが、住宅なんでそこまで見えてもね〜こんな高台にあったら覗いて下さいと言っているようなもんだし・・・・

 

 

 

 

オーナー希望の和室

 
設計当初の予定では洋室だったみたいだか、オーナーの意向で遠藤新が和室に変更したらしい、しかし結構雰囲気的に合ってますね〜!!当然のごとくモデュールがあわせてありますし(窓と畳)座る事を基準としている和室に対する天井高の変更等、実に的確です。結構やるね遠藤新ちゃん!

 

 

 

 

展示室から渡り廊下を見る

 
まあ、何処にビビッタってこの部屋の先のベランダにビビリましたね!食堂からも少しは感じれますが、出てみると芦屋の町が一望に見えます。王様にでもなったような気分にさせてくれます。

 

 

 

 

ベランダから食堂側を振り帰る

 
屋根の上に大谷石で作られた装飾パネルが並んでいます。一個一個かなりしっかりした彫刻で又並べてみるとこれまたGOOD!いたる所にこんな感じの装飾が施されていますが、最近の建築でこんなのはちょっと見ませんね!人件費がネックな訳ですが、そんなこんなでシンプルな建築が増えているような気がします。個人的にはそっちの方が好きですが、こんな細部まで統一された建築というのはやっぱいいもんですね〜。

 

多作で有名な建築家なんですが、ライトは生涯で800もの設計を手がけました。この建築はライトが51歳の時に設計した物ですが、実に
プラン的にきれいな作品です。図面を見てるだけで涙が・・・コルビュジェに比べると、「斬新なコンセプト」を持たないライトの建築は建築学生
ウケは悪いのですが、より実戦的なデザインと言えるでしょう!ライトは沢山設計を手がける事でどんどん成長していきます。
初期の作品はプラン的にもつまらなくセンスのカケラも見あたらないのですが、「プレイリースタイル」を皮切りにそのプランニングはどんどん洗練
されていきます。つまり、ライトはその営業力(浮世絵のコレクターでもあったライトはそこから顧客をGETしたり)、設計スピードでここまで
登ってきた、テキパキ君と言えるでしょう!恋人もテキパキ作っていたみたいですし(笑)

 

 

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