厳島神社   hp   撮影H17

広島県の宮島にある海に浮かぶかのごとく建っている神社です。
1400年の歴史がある。平安時代後期(1168年)
佐伯景弘が厳島神社を崇敬した平清盛の援助を得て、今日のような廻廊で結ばれた海上社殿を造営。
度重なる台風に被害を受けながらも、改修、補修と繰り返し 現在なおその形を留めている。




 

海岸線から全体を見る

船に揺られてえっちらおっちら、やってきました 厳島神社!! 船の上から 鳥居と本殿が見えて 気持ちが高ぶります。

船着場から海岸線を歩いて10分、 つ・ついにやってきました、海に浮かぶ神社 厳島神社

(浮かぶといっても束木で支えてる訳で、ある程度の間隔では 取り替えていかなければなりません)

 

 

 

配置図

全体を見ると、ホントに海の上に建っています。基本的に浅瀬に建っていて 部分的には 砂地の上になっている所もありました。 潮の満ちひきが凄く気になる建物です。

床面と海水面がほとんど同じなら どれだけ美しい建物だろう・・・と思います。

 

 

 

入り口

入場券を買って いよいよ突入です。

鳥居をくぐってないのが 気になります。
本来 鳥居は 神のお住まいの 門な訳ですから、くぐらないと失礼なんじゃ・・・とも思いますが 気にせずGO

 

 

 

回廊1

 

この建物の他の神社建築との一番の違いは(あくまで僕的に) 建物構成として 海(海上の鳥居)と建物 それぞれが 正面性がある事です。

世の中の ほとんどの 神社は 本殿のみを 正面とします。

例 瑞龍寺

 

 

 

 

回路2

 

ですが、この神社は この回廊のように 一度本殿に対してなんと横からアプローチし 一度 海の鳥居側に 視線を返す訳します。、この 参拝の途中に 本殿に 背を向ける 構成ってなかなかないんじゃないでしょうか?
これは 山を御神体とするばかりではなく 海も同じように 奉る 意思を示しているのだろう・・・

 

 

 

本殿横から 海を望む

 

干潮時には 写真奥の鳥居まで歩いていけるそうです。 自然って驚異的です。

そういった 自然(神)の驚異を 解かりやすく認識する装置的な役割もこの神社にはあります。

 

 

 

本殿前の拝殿から 海の鳥居を見る

 

海を一般的な神社の砂利の庭と見れば、この建物の構成はいたって普通である。

鳥居→舞台→本殿→山 と 軸を構成している 一般的な 神社と言える。

 

 

 

 

平舞台から 本殿を望む

 
しかしながら、この写真を見ても解かるように 山に対して キレイに建物が置かれていない!
(ベストな配置ではない)

これは、上の配置図を見て解かるように 海からのアプローチを優先している 為に 起こる事だか、いかがなものか??

あるいは、回廊1の写真を見ても解かるように、回廊側(アプローチ側)から 建物を見た時に 包みこまれる印象を大切にしたのか・・・ 真相は解からないが、 僕には全体的なバランスを取っているように見える。

現代建築ならそれでいいと思うのだが、宗教建築においては このポイントからの構図が第一のような気がするが、どんなもんなんでしょうかね〜〜

 

 

 

 

平舞台から 回廊1 回廊2 を望む

 
海の上に デッキが 設けられているので、当然覗き込めば 海が見える。 その、圧倒的な存在感がある海だが 手ごろな大きさに切り取る事で 建てものになじみやすく か弱い僕ら人間も 偉大なる海に対峙する事ができる。

 

 

 

 

デッキから 本殿 回廊1を見返す

 
この建物の一番の魅力は その脆さである。
海水は容赦なく建物を蝕み 台風は大波を呼び 建物を倒壊させる。

そういった自然の驚異に対峙する 事で 自然の怖さを認識し 崇め
修繕し続ける事で 崇める事を再認識するという 実に効果的な装置であると言えると思います。

 

 

 


能舞台

 
能って 正直よく解かりませんが、こんな所で見れるなら 凄く見てみたいです。

 

本殿には、市杵島姫(いちきしまひめ)・湍津姫(たぎつひめ)・田心姫(たごりひめ)の宗像三女神が祭られているそうですが
神様がそんな 波がかかるかもしれないような低さまで下りて来ていいものだろうか??

この建物は美しい事は間違いないのだか、個人的には何処か宗教建築っぽくないと思う。

その印象は この三女神を この建物の絶対的な 神として 崇めていないかのようなアプローチから受けるのだが
それってどうなの??

なんか、神様のゲストハウスっぽい。(神様を一時的に招き くつろいでいただく施設)

でも、めちゃめちゃステキ


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