真言宗本福寺水御堂 / 安藤忠雄

淡路島の小高い丘の上にその建築はある。この建築には仏教の象徴
であるはずのおおきな屋根がなく、代わりに蓮の花が浮かべられた大きな
池が屋根となっている。創造力が権力を超える事もあるという考えのもと
造られたらしい。


 

アプローチ

このR状の壁に導かれるように、入り口に向かう。しかし、見せるべき所から池を見せ、やや壁際に視線をやって、右側に突然階段を出現させる。人の視線の流れというものを十分に検討されたプランだと思った。

 

 

 

 

入り口

この階段を降りて左側が仏間で右側が茶室等のスペースになる。池の中に入って行事や日常にはありえない目線で水面を見る事で妙な期待感が自然と高まる。

 

 

 

 

階段降り口で空を見上げる

空が切り取られて壁の高さから、自分が地下にいる事を認識する。

 

 

 

 

広間の十字架を見る

 
ここが西日が入る窓で、この前(後ろ?)に本尊様がいてその前が仏間になる。西日といっても4時頃が一番奇麗に見える時間らしく、やや早めの時間に合わされている。テレビで見たような瞬間に立ち会いたくて2回も行ったが、その瞬間にはいまだ立ち会えず残念無念である。

 

 

studioそら一級建築士事務所