RIN'S GALLERY / 安藤忠雄

神戸の三宮、異人館が立ち並ぶすぐそばに安藤建築が数件(多分6箇所)集中して
小さな町の中に散らばっている。異人館を見終えてお腹がすいたので、どこで食べようかな〜
って感じで探していたら、安藤建築であるRIN'S GARRERYが見えてきた。


 

正面ファサード(北野坂沿い)

北野坂を下りていくと、見えてきました。安藤建築です。初期の建築なのでコンクリートの打ちっぱなしじゃなく屋根は切妻で安藤建築?って感じですが、プランを見ると間違いなく安藤建築だ!って感じがする部分がいたる所に見られました。

 

 

 

 

レストラン前から北野坂を見返す

お腹もすいて限界状態だったし、どうせなら安藤建築で食べたいなと思い、このレストランで食べる事にしました。(実際はここは待ちスペースで案内されて細い廊下を抜けて大きな空間に連れていかれます。その変化を表現した写真があればよかったのですが・・)ところが、待てども待てどもお呼びがかからないので、建物を探検する事にしました。

 

 

 

 

さっき待ってたスペースを見返す

写真中央の階段を登るとさっきのスペースに行く訳ですが、上の写真を見ても解かるように、階段がちょうどいい具合に道路と建物を区切り、外部空間にやや内部的な変化を作り上げています。
階段を上がらずに下に下りると↓

 

 

 

 

右側建物前庭

こんなステキな前庭に出ます。まあ特に利用されている訳ではありませんが、建物内部に人を導くエントランスホール的な役割を持っています。もう少し、このスペースに接続する形で建築が存在してもいいような気はしましたが・・色んな外部空間が建築によって区切られて作られているのですが、利用度が低いような気がしました。

 

 

 

 

2つの建物の間を見る

 
基本的にこの建築は2つの長方形のボリュームで形成されている。注目すべきはその建物を前後にずらす事で右手前に前庭を(北野坂から見て)左奥にも庭をつくりその2つのオープンスペースで建築にいろんな変化を作りだしてる事だ!まあ上手いんだけどもう少しその空間を建物に視覚的に取り込めなかったのかな〜って気はした。

 

 

 

 

2つの建物間から北野坂の方を見る

 
でこの空間のがその建物間のスペースなんですが、回遊できて楽しい感じです。集合住宅だといういう形式を「ツインコリドール型」というのですが、利点は中廊下型に比べて換気、通風がよい。各部屋の独立性がよいで欠点は通路面積が大きくなる。ですが、まあその通りの状態ですね!中廊下型より当然外壁率もあがりコスト的にもかかってます。そうしてまでこうゆう風にする理由は、商業施設の場合、お客さんを呼び込まないといけない訳ですから、その過程が不快な空間だと話にならない訳ですが・・まあ贅沢な設計です。

 

 

 

 

裏庭からレストラン(右側ボリューム)を見る

 

待っていた所から、定員に連れられて建物の奥へいくと、写真のサッシの奥の部屋に来る。アプローチが狭い感じなので急に空間が広がり、その変化にビックリした。ただ、外部には構造の関係だろうけどあまり開かれていない、そこらへんにRC造の限界を感じる今日このごろです。確かに重厚な感じがして立派に見えるのだが、壁が自由じゃないのでプラン的にかなりの制限を受けるのが現状だろう・・まあ光が強調されていい場合も多いけどね!

初期の安藤建築でしたが、建築にかける安藤の姿勢みたいなものがういういしく見えて面白かったです。

 

 

studioそら一級建築士事務所