スパイラル

この説明文は僕の考えた思考をなぞる事で、僕の作品の内容を紹介したものです。


空間造形ってなに?どうすれば空間を造形できる訳?空間を造形しているのもそれは通常僕達の身の回りに
ある物質である。その物質の大きさ、材質、等によって空間は作られる。そうだ、その事を明確にする為に、同じ大きさの
違う性質をもつ二つの箱を作ろう!

でも、それって造形な訳?空間意味把握装置であって造形じゃないじゃん!
んじゃ素材を変えよう!波板や板に穴をあけたりすることで空間に模様を付けよう!
ん〜でも・・それでも造形ではないような・・

「空間を造形する」これってまさに建築って事だと思う。
壁・床・天井が空間を作り人の行動を作り出す。・・と言っていいよな・・

確かに言っていいような気もするが「造形」って言葉が持つ。アーティスティックなニュアンスを作り出さなければ
「建築造形」とは言えないだろう!この市民プラザもエントランスホールとかは「空間造形」されてるけど
この展示室は「空間造形」されてるとは言えてないよなやっぱ!

んじゃ、オイラの作品で造形しちゃおう!

 

ここで整理:「空間造形」とは「アーティスティックな空間に造形する事」と位置づける。

まあ、位置付けてみたものの、「アーティスティックは空間」って何?
@楽しい空間 A感動できる空間 B思考を呼ぶ空間 ってとこかな(適当ですが・・とりあえず)
ん〜難しいけど、とりあえずこの四角い普通の空間は面白くないよなやっぱ・・
ここに何か挿入する事で別の空間に作り変えよう・・そうしよう・・まあそんな所だろ

 

でいくつか考えたけど、最終的にはこの二案ですがAの方はオブジェ的で「空間造形」って感じ
じゃないので@に決定〜

A
@
@

 

決定したところでどうやって作っていこう・・・・・

 

材質

材料を決める時に重要な事を決めとかなければならなかった。
自立型にするか、別の構造に支持するかだ!う〜んどうしよう・・・
やっぱ柔かいイメージで行きたいな〜照明の光がほんのり照らしだされるような・・

ポリカ波板:自立型で局面がきれいにでそうだが接合部の問題と(まあアルミの曲げ物に固定すればいいのだが)表情がややかたすぎるのと、値段が高い(重要)・・この材料だけで10000円を超える事になる。 エアキャップ:柔かいイメージで気に入った。一枚だとイメージが弱かったが二重にする事で解決できた。幅1200の42mで3000円と安値。

その他に気になったのが波板の場合、捨てるのが大変だし、完璧に現場でつくらないといけなくなり
ややためらいがあった。

という訳で!

「エアキャップ」に決定!このイメージで構造を考えよう・・

あくまでも、エアキャップが浮いているというイメージでいきたいな〜構造はとなると華奢な感じにしたいし
エアキャップとくっついていては話になやないし・・まあ吊るのが無難だな・・ヤジロベイ見たいにバランスを取って・・・

という事で計算したらこうなりました。このの段階では、どれだけの本数でつるか決めてないので
等荷重で計算しました。(面積計算ででます)実際にはつり材にかかるので、もうちょっと細かく計算
しないとおかしいけど・・つまりテグスで吊る場合それぞれのテグスの力点はそのテグス間の重心とは限らないので違ってくる。まあなんとかなるでしょ!そう信じよう・・・神様・・・

 

 

 

お〜とりあえず鋼材だけだとバランスが取れました。一安心・・・理論的には重りの荷重が左右同じように
増えるだけだから吊り合うはずだ〜〜・・そうでしょ神様・・

左:それぞれでバランスが保てている。全ての方向に対してヤジロベイ状態です。

右:写真で左右に対してはヤジロベイの状態だが前後に対しては水平応力を逃がしきれていない・・まあ誰もそんなに強く押さないだろうという事で・・

あとは、本番祈るだけです。

 

 

いろんな空間構成:みんな、「アーティスティックは空間」です。

 
 

 

 

で展示風景です。

ほとんどは家で作ってきました。現地でやった事はエアキャップをセロテープでアルミに留めた事ぐらいです。二箇所で吊る構造ですが、吊って集まって来た所にステンのリングを付けてそこにアルミの支柱をブッ差して持ち上げる訳です。二箇所同時にね!一人では建てれない作品です。

でこれがその作品な訳ですが・・う〜ん曲面が上手く出てませんね〜。上部のアルミが完全に水平じゃない為に持ち上がってる部分は引っ張られて、上手く曲面を形成できていません。あと両サイドのテグスが伸びてしまって・・・ちぎれないとは思うけど・・そっか伸びちゃうんだ〜(駄目ジャン) ある程度は予想してて、テグスで細かく吊ったつもりだったのですが・・難しいのもです。

しかし、この高さの余裕の無さはやっぱまずかったですね!図面だとポールが3100の予定が車に入らなくて3000に変更したのが痛かったな〜運搬って重要ですね!

この動線を左右に流れるように分ける事が一つのコンセプトだった訳ですが・・曲面が上手く形成されていないのと、材質のイメージがやわらかいのとで上手く表現できていません。あら〜

まだ波板の方が上手く表現できていたかも・・・でもナミナミだからはっきり曲面にならないんだよな〜萩なんか(当然偽者)のロールなんかでも良かったかな〜

アルミの支柱のTOPが施工中に外れてしまいました。思ったより荷重によってアルミの支柱が開こうとしているみたいでした。現場にいてよかった〜帰ってからなってたらシャレになりません。すぐにテグスで補強しておきました。

あ!そうそういちよ今回は価格を抑えて作るってものコンセプトだったのですが、総額12000円ぐらいです。ただ検討する為に別途2000円ぐらいかかってます。

内訳は エアキャップ3000円 アルミパイプ5000円
    テグス500円 テープ500円 リング(重心部、曲面アルミ、テグス取合部)1000円 その他2000円

といった所です。アルミパイプをユニクロネジなんかでできればもっと安く上がったのですが、材質自体に軽さと強度が必要だったのでアルミにしました。

支柱はトラス、全体構造は吊り構造で制作したので、部材のメンバーが細くてきれいな感じです。そこら辺はまあイメージに近い感じにできましたが、この重心を探って施工するのはとても大変でした。

でも、この構造は勉強になったな〜。力の流れかんかが上手くつかめたような気がします。

まあ終わってみての反省点として、曲面を上手く表現する工夫を怠った!これは、その規模ゆえに家でつくれなかったせいも
ありますが、想像の範囲だったような気がします。 この段階から工夫すればなんとかなったろうに・・・現場だと失敗すると
オジャンなんで何にもできませんでした。
もう一つは、展示するという事について深く考え切れなかったのが残念です。検討模型と、展示写真を比べれば解かるように
置き方が控えめなのと、規模をビビッテ少し50cm程小さくしているんです。というのは、作業者が通るという事だったので、
その分のスペースをやや余裕を持って取らなければならなかったからです。その為、壁は完璧にオブジェと化して、そのコンセプト
を失っています。僕だけの展示なら当然いかようにも出来るのですが・・・そこら辺の考察があいまいだった為にこの有様かよ・・・
いや〜ホント勉強になりました。

 

結局今年は何の賞も貰えませんでしたが、また来年頑張りたいと思います。

 

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