黒部市国際文化センター コラーレ / 新居千秋

黒部市を横切る国道8号線を海側に少し走るとその建築は、広がる田園のなかに
ぽつんと立っている。中には、学生が勉強していたり、ピアノの演奏会、書道の展示
等、結構利用されていた。この建築は富山で唯一の建築学会賞受賞作品である。


 

西側ファサード(建物の後ろは立山)

デザインされてはいるのだが、どことなくノッペリしているのは何故だろう・・建物に庇をつければ良かったんじゃないかな〜。特に、柱を見せてる部分が、柱から庇が出てないので気になりました。外壁は一見珪藻土の様に見えますが(写真ではどのみち解からん)、モルタルコテ押さえにペンキ仕上げです。

 

 

 

 

南側ファサード

建物の前の池に建築が映りこんでとても奇麗でした。写真左は能舞台ですが、東西軸に舞台がなっていないのは何故かは解かりませんが、一度林(写真左隅)で動線を受けて、舞台に向かう時に建物を意識させていたのが良かったです。

 

 

 

 

南東側ファサード

写真左手の建物はコラーレとは違うのですが、軸を通す事で建物をしっかり関連づけている。軸は西側からアプローチ→劇場までの通路→隣の施設とその役割をかえていく。

 

 

 

 

1階ホール

左手のボリュームは展示場、スロープを下り進んでいくと劇場、左手奥がレストランとなっている(スパゲティがうまい)。防煙区画の防火垂壁が天井から下がっているが、これが本当に火災のさい役立つのだろうか・・

 

 

 

 

学習ゾーン

この空間の左手にちょっとした図書室があり、その手前で皆勉強していた。(学生の頃を思い出します)この場所からは立山が良く見え(右手側)同時に、池越しに劇場のアプローチ、ホワイエが見えるようなプランになっている。(やっぱ人の流れが見える建築は楽しい)天井には星のように照明が配置され、木のルーバーがリズムを作り出すと同時に、照明を上手く隠していた。
展示場最上階
2枚目の写真の右手の展示室は螺旋スロープ(ライトのグッゲンハイム美術館の様に)を登っていくと、この場所にたどり着く。窓が斜めなので、ちょっと怖い気もするが、外部と一体感が得やすい空間となっている。

 

 

 

 

劇場までアプローチ

右手の池を眺めながら劇場に向かう。2階の出っ張りは展示室の休憩スペースで間延びした空間のアクセントになりつつ、お互いの空間に関係を持たせている。

 

 

 

 

劇場ホワイエ

立山を眺めながら休める最高の場所である。(掃除のおばちゃん達がここで休んでいた。それほどここはナイスな空間です)ばらばらになりやすい各階のホワイエを吹抜でつなぎ、トップライトがその空間をさらにダイナミックにしている。

 

 

TOP
富山の建築
studioそら一級建築士事務所