液状化

目的:液状化を体感する

問題例:水位の高い地盤(特に砂地)の支持耐力の低下
 液状化地盤の水平応力への対応

 

実験方法

砂を転圧(深さ10CM→7CM)した後、水を全体にかける、重りを載せて手で振動させた結果を観察する

 

 

 

特に水が地盤に対して飽和していない状態:転圧地盤3Lに対して水300ccの状態で2.5KGの荷重の重りを1CM程度埋め込み、振動させた。

埋め込み面を広げながらも、転倒の気配は見せず安定感がある。又、この試験体で倒れないなら、住宅においてバランスを崩しての転倒はまずありえないと安心した。

 

 

 

試験体の埋没部が振動によって、地盤を押し広げた様子が見てとれる。

逆に言えば、埋没していないほうが、水平反力が無く、応力がかからないのだろうが・・・何処かの寺の仏像は下に砂がひいてあるだけだそうです。

 

 

 
水をさらに追加して450ccとしました。飽和状態で水位=地盤面といった感じです。

 

 

 
300ccの時と同様に振動させると、沈む沈む、あっというまに沈下していきました。地盤は左右に大きく揺れ、垂直反力がないのか見て取れます。

 

 

 

表層に水が溜まっています。
阪神大震災の時に見られた、湾岸部の埋め立て地の液状化を連想させます。地盤は埋めたれたれた状態では、砂質土といえども十分沈下していなく、大規模な振動によって、砂が締まりその分水が押し出されたと考えられます。

 

まとめ

阪神・淡路大震災の時にすっかりその名をとどろかせた「液状化」であるが
その実態や、僕達の実際に置かれている状況はあまり知られていない。
僕達は水の上に立っている事を認識しなければならない、
阪神・淡路大震災の時、支持地盤に杭基礎で支持していたにも
かかわらず、液状化による砂地盤の水平力によって、まるで建物が
足を固定された足の長いヤジロベイ(当然足である杭が折れる)
状態になった事は有名である。表面状の液状化もさることながら
地盤面下の見えない水平力をイメージしていく事も重要である。

 

TOP
富山の建築
建築実験室